あるきながラジオ#16 「水汲み」という多数の人がやっていた仕事がインフラ化したように、バックオフィスもそうしたい with メリービズ工藤さん

TimeCrowd代表があるきながら語るポッドキャストのweb版です。
音声はこちらで聴くことができます。


2019.3.18

西小倉 さっきまでメリービズのオフィスにお邪魔してたんですけど、すごいお話が面白くて、ぜひ今日のポッドキャストのゲストにお願いできないかなと思って、OKいただいたので、今日本橋歩きながら収録させていただいています。

工藤 お願いします。

西小倉 私、フリーランス協会のサイト作ったりもしてて、そこで繋がったりだとか色んなご縁があって。

工藤 長い間繋がってたのに、さっき初めて会ったという不思議な感じですよね。

西小倉 そうですよね!簡単に自己紹介していただければと思います。

工藤  はい。メリービズの代表の工藤と申します。あと、Fintech協会という協会を立ち上げ、代表理事から降りて今理事やってます。

西小倉 へー!Fintech!

工藤 はい、そうなんです。メリービズの方は、2011年から創業はしてるんですけど、経理のサービスを2012、2013年くらいからやっていまして、バーチャル経理アシスタントを2017年の9月からやっています。おかげさまで今、上場企業さんから中小企業さんまで幅広くご利用いただいているサービスになっています。

この間、プレスリリースも出したんですけど、今総額で経理として扱っている累積合計が1500億円超えたということで、結構な会計情報を扱わせていただいています。そんなサービスをやっています。

西小倉 なるほど!弊社2007年創業なんですけど、創業した時には、税理士さんがついてて、税理士さんが名刺スキャンとかもやってくれてたんですよ。一人で起業して、バックオフィスのバの字もわからない中で、税理士さんが全部やってくれていたんですね。

それで、時間が経って、会社が大きくなってくると、さすがにバックオフィスがないと不便だなと思って、でも、いい人がなかなかいないんですよね。いても優秀な方って単価もすごく高くなったり、結婚されたりだとかで、定着しなくてどうしようっていう…。なので、オンラインアシスタントサービスとかも活用して。なので今ホットだなと思いますね。

工藤 そうですね。オンラインアシスタントといっても色んなサービスがある中で、うちは経理に特化していて、あとは労務とか事務作業とかのバックオフィス関連ですね、不動産の会社さんだったら物件の登録とかをお手伝いさせてもらうケースもあるんですけど…。まあ、特徴としては、オンラインアシスタントの中では、オペレーションを我々の方で再現できるというところと、経理に長けている人間が今、750名いるところが特徴ですね。

西小倉 「色々やりますよー!」で700名というサービスは出てきても、700名全員がバックオフィスのプロフェッショナルとかそれはすごいですよね。

工藤 ありがとうございます。

西小倉 昔税理士さんにも言われました。やっぱり会社大きくなったら、バックオフィスを持ちなさいと。社員雇って、バックオフィスは会社の根本的なものだから、お金に関わることなんで、採用しなさいって言われて。

でも、エンジニアって予算限られてるので…。自分たちの強みって、プログラミングができるってところなので、エンジニアの採用の経費とか報酬を削って、バックオフィスへ投資をしなきゃと思っていた時に、新しい働き方の話、さっきオフィスで話してたことですよね。もう一度お話していただければと思うんですが…。

工藤 そうですね。僕らのビジョンとして「ビジネスを楽しく」っていうのがありまして。さっき仰ったように、エンジニアのチームであれば、もちろんエンジニアとして活躍することが何よりも大事なので、そこに時間とお金を使いたいじゃないですか。僕らはそれをサポートする形でバックオフィス系をまとめて面倒みることで、エンジニアの活躍を陰ながらサポートする。そんな役割なのかなと。

各会社さんが、経理、労務、法務とかそういうバックオフィスの役割を誰かしらが担っていると考えると、世の中的にすごく無駄だと思うんですね。日本だと300万近く会社があると言われて、世界だと1億社くらい会社があるんですね。その経理をそれぞれ誰かしらがやってるっていうのは、例えで言うと、昔「水汲み」っていうのを、誰かしらが近くの井戸や川に行ってやっていた。それが一家の当たり前の仕事だったんですけど、それをやっているのと同じで、みんなが経理作業をやってる。

それをまとめて、さっきの水汲みの代わりに水道設備ができたのと同じで、ビジネスインフラっていうのができて、まとめて経理の基本作業ができれば、そこに任せてしまうと、世の中的に最適化ができるのかなと思っていて。そういったことを目指してるのがメリービズのサービスですね。

西小倉 すごくわかります。僕が代表をやってまして、長年僕が直接バックオフィスをやってたんですね。人と会って、営業して、プログラミングして、もの作って…。それだけでも色んなプレッシャーがある中、「この請求書間違ってたらどうしよう」とか、書類三つ折りして、捺印して送ってとか、すごく注意力散漫になって。

工藤 そうですよね。そこまで注意払えないというか、プログラミングってそっちのプロジェクトにも神経使いますし、なかなか全部やると本当に疲れちゃうと思うので、そこは餅は餅屋じゃないけど、全部分かっている人にチェックすべきところで見てもらったりすると、やっぱり安心だし任せられるといいですよね。

西小倉 そうですよね。日本の固定概念としては、バックオフィスで人を採用するのは当たり前というか、今まではそうだったので、結構新しい考え方を、文化作りからやっていくような新しいビジネスモデルっていうところですよね。

工藤 そうですね、最近追い風としては働き方改革もありますし、そもそも今、人を雇うのが都心部においては求人を出してもなかなかいい人が見つからないとか。

最近は派遣会社さんにバックオフィスや経理の方をお願いしても、人を連れてきても1ヶ月後だし、連れてきても全然経理の経験がない人しか連れてこれないとか、そういう状況なのかなと思うので、我々のサービスが求められつつあるのかなという感じはします。

西小倉 そうですね。働き方改革法案で、残業してはいけませんってなった時に、昔だったら時間を節約するという時に、本業じゃなくてバックオフィス的なところをうまくアウトソーシングすることで、法令遵守するというところですよね。

工藤 経理って、決算期とか月末はどうしても残業せざるを得ないというか、そこに結構仕事がやってきてピークだったりするので、残業削るってどうやっても難しかったりする部分もありますよね。そういうところを外注すれば、正社員の残業が問題なのでそこはだいぶコントロールできるのかなっていう。そういう良さもあるのかなというところです。

西小倉 面白いですね。今後もこの事業で伸ばしていくんですね。今のアシスタント700名は、東京以外の地方の方もいるんですか?

工藤 そうですね。全国どころか、海外にもいたりするので、結果的にワールドワイドという形になってます。

西小倉 なるほど。今後どういう方を採用していきたいですか?

工藤 やっぱり経理のご経験だとか、こういったご自宅で、色んな会社さんの経理のお仕事をしたいという方であればぜひぜひ一緒にやらせていただければと思います。今も毎月30〜50名くらい応募いただいてまして、残念ながら全員とはお仕事できないんですけど、その中で我々の基準に合った方を増やしていきたいと思っています。

西小倉 基準というのは、想いだったり業務精度だったりだとかでしょうか?

工藤 そうですね、どういう知識があるのか、私どもも試験を行わせていただいているのと、あとはリモートで働くということに果たして適応できるかというところ、あとは数字やツールに対する抵抗感がないことでの基準がありますね。

あとリモートなので、コミュニケーションを積極的に自分からとりにいかないと。実は体調悪いんですとか、ここが苦手なので助けてくださいとか、自分からコミュニケーションとらないと、なかなか上手くいかなかったりするので。

西小倉 能動的コミュニケーションですよね。

工藤 はい、まさに。その辺をできる方を選ばせてもらってます。

西小倉 なるほどー。調達も最近されてますよね?

工藤 そうですね。去年、芙蓉総合リースさんとアクリーティブさんから調達させてもらってるんですけど、おかげさまでそこからもお客様の紹介等をしていただいていますね。

西小倉 へー!大手さんもお客様としてあって、アシスタントさんもどんどん面接して増やして業務拡大されてているということですね。

工藤 そうですね、本当にラフノートさん含めて、こういう正社員以外の方と上手く仕事をしていくってことが、世の中の流れなのかなと。

優秀な方々の自由を満たしつつ、なおかつ私たちの場合一緒にプロジェクトベースでお仕事をするところが、これから世の中の流れになるのかなというところで、色んな働き方の形が出てくるのかなと思いますね。

西小倉 なるほどー。分かりました。ぜひまた次回もゲストで出演していただければと思います!今日はありがとうございました!

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