使用率99%!BPOベンダーに聞く、TimeCrowdを使ってもらうポイントとは?

統合人事システム「COMPANY(カンパニー)®」のBPOサービスベンダーとして、成長し続けている株式会社ワークスビジネスサービス(以下、ワークスビジネスサービス)。

 

ワークスビジネスサービスは2021年2月よりTimeCrowdを導入し、導入2ヶ月目にして使用率99%を達成したというから驚きです。実は過去にも時間管理をしようとツールを使ってみるも、TimeCrowdほどの成果は上げられなかったそう。

 

ではなぜ今回は時間管理ツールの普及に成功したのでしょうか。

 

今回は株式会社ワークスビジネスサービスの野々山黎介様・中山寿二様・今村圭吾様の3人にTimeCrowdの活用法や使用率UPのために工夫したことなどをお聞きしました。

 


 

野々山黎介様

運用事業部 リソースマネジメントグループ Leader

新卒であいおいニッセイ同和損保に入社。Works Human Intelligenceの前身、ワークスアプリケーションズに転職後、「COMPANY®」の導入運用コンサルタントに従事。2021年1月にワークスビジネスサービスに出向し、同時に新設されたリソースマネジメントグループに異動。主にプロジェクトの改善、運用事業部の生産性向上を担う。

 

中山寿二様

運用事業部 BPRグループ Manager

ワークスアプリケーションズにて、「COMPANY®」の導入コンサルタントとして10年以上従事。同じく3年程度、保守コンサルタントとして大規模ユーザーを複数社担当。2017年よりワークスビジネスサービスに出向。2018年より標準化グループの業務を担当し、フレームワークの作成、RPA化、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)化を推進。

 

今村圭吾様

運用事業部 リソースマネジメントグループ Manager 中小企業診断士

2016年よりワークスビジネスサービスの運用部門に従事。5社のプロジェクトマネージャーを担当。体制改善によるグループ企業様のチーム間品質差の解消や、チェックフローの見直しによる品質低下傾向にあったチームに対しての品質安定化を実施。2021年よりリソースマネジメントグループにて運用事業部全体の生産性改善を推進。

 


 

TimeCrowd導入前の課題

  • Excelで時間管理をしていたが、リアルタイムでの集計が難しく、業務内容にまで踏み込んだ分析・振り返りができなかった
  • 時間管理のExcelの使用率が低かった

 

TimeCrowd導入後の効果

  • 社員の99%がTimeCrowdを使用するようになり、業務の見える化ができた
  • チームメンバーの動きがリアルタイムで見えたので、コミュニケーションを効率化できた

 

正確性と生産性を両立させた働き方を目指す

始めにワークスビジネスサービスの事業内容を教えてください。

野々山:当社は大手約1,200の法人に導入されている統合人事システム「COMPANY®」を開発している株式会社Works Human Intelligence(ワークスヒューマンインテリジェンス)の子会社として、BPOサービスを提供しています。

 

Works Human Intelligenceと連携して、ノンストップでサービス提供できる点や取引先企業様の個々の業務内容に合わせた柔軟な対応ができる点が特徴です。

 

BPO:BPOは「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略。業務やビジネスプロセスを外部の専門業者へ委託すること

 

ワークビジネスサービスが大切にしている文化は何でしょうか?

野々山:当社は「給与」という大切なものを取り扱っています。給与は会社全体では年間数億、数十億になることもありますが、受け取る社員の方、一人ひとりにとっては、1円の誤差でも大きいものです。そのため当社は「正確性」を最も重んじる文化があります。一般的に、「正確性」は「生産性、効率性」とトレードオフだと思われがちですが、当社ではTimeCrowdを活用することなどによって、両立を目指しています。

 

ワークビジネスサービスにはどのような社員が多いと感じていますか?

今村:真面目な人が多いです。また、「お客様が何に困っているのかをしっかり考えること」を優先して考えることできていると思います。

 

網羅性の高いタスク表を作成し、使用率99%を達成

TimeCrowdを導入した経緯を教えてください。

野々山:もともとExcel(エクセル)で時間管理を行っていました。Excelでの時間管理は、BPRの観点から、社員がどのように時間を使っているのかを把握し、時間の使い方に課題があれば改善したいと考え、実施していました。

 

しかし、Excelではリアルタイムでの集計は難しく、データを集めるのは1ヶ月先になっていました。そのため、集まったデータを見ても「あれ、先月は何をしていんだっけ?」という状態になってしまうことも多々ありました。タスク毎に細かく何をしているのかまでの把握は難しく、業務内容にまで踏み込んで分析・振り返りは効果的にできていませんでした。このような経緯があり、今回は「操作性が良く、リアルタイムにタスクを把握しやすいTimeCrowdならばしっかり時間管理できるのではないか」と考え導入するに至りました。

 

BPR:ビジネスプロセス・リエンジニアリングの略。業務内容やフローなどを見直し、再設計すること

 

TimeCrowdはどのような使い方をしていますか?

今村:基本的に全タスクをTimeCrowdで測っています。何かタスクをする度に開始ボタンを押して計測タスクを切り替えてもらっています。

 

数ある時間管理ツールのなかでもTimeCrowdを選んだ理由を教えてください。

中山:価格と操作性、そしてTimeCrowdがアジャイル開発である点から導入しました。価格は低価格に抑えられており、操作性についてはいくつか他の時間管理ツールと比較してみましたが、TimeCrowdが一番想定している使い方にマッチしていました。

 

アジャイル開発:「全工程の計画が決まっていて、それを実行する」のではなく、開発中に発生する顧客ニーズに適宜対応しながら開発する手法

 

「TimeCrowdがアジャイル開発である」ことが選んだ理由の一つとはどういうことでしょうか。

中山:当社が取り扱っている「COMPANY®」も20年以上前にアジャイル開発で誕生しており、「親和性を感じた」ということです。また打ち合わせをするなかで、TimeCrowdがアジャイル開発だからこそ、こちらのニーズにも随時応えてくれるだろうということがわかったということもあります。他社のアジャイル開発ではない時間管理ツールは、現時点での機能はたくさんありましたが、使用するなかで発生した要望に応えていただけるかというと、そこは厳しいと判断しました。

 

TimeCrowdを導入してからの使用率はいかがでしか?

今村:TimeCrowdは99%の社員が毎日使用しています。

 

99%はすごい!ほぼ全員ですね!

今村:TimeCrowd導入初月から使用率90%を越えており、残りの10%を埋めるための周知活動を行ったところ、2ヶ月目にして99%の人が使用しているという結果が出ました。

 

目的があって導入されたツールをしっかり運用にまで持って行く強い組織力を感じます。

野々山:社員が真面目で、かつTimeCrowdを導入して生産性を高める働き方をしようという考えに賛同してもらっていた点も大きいかと思います。

 

そのほか、99%の人が使用するために工夫した点があれば教えてください。

野々山:網羅性の高いタスク表の活用です。当社では「タスク表のなかから、社員がタスクを選んでTimeCrowdで記録する」という使い方をしています。当然タスク表に載せるタスクは、誰もが選択できるように網羅性・汎用性の高いものにしなければならず、実施タスクの洗い出し、全タスクの分類、整理には苦労しました。結果、タスク表に載せているタスクは1,500近くに上ります。

 

1,500のタスクを洗い出すのは大変そうです。

野々山:実際にTimeCrowdを使ってもらう中で、タスク表に自分が行っているタスクに該当するものがないと「あれ、今の業務に該当するタスクがない。まぁないなら記録しなくていいか」と、使い手の記録をつけるモチベーションを下げてしまう要因になると考えていました。

そのため、TimeCrowdを使ってもらう立場の私たちがまずは本気でタスクを洗い出し、社員が簡単にタスクを選んで記録できるような環境を整えました。

 

TimeCrowdはここでは終わらないツール

TimeCrowdを導入されてから、何か新しい発見はありましたか?

野々山:予期していた効果ではなかったのですが、TimeCrowdを導入して、チームのタスクをリアルタイムで見られるようになったことで、無駄なコミュニケーションを省くことができ、より本質的なコミュニケーションを取ることができるようになりました。

 

具体的にはどのようなコミュニケーションを省けたのでしょうか?

野々山:以前は在宅ワークをしている社員など離れた環境にいる社員に連絡をする際には「今何していますか?」と一度状況を聞かなければなりませんでした。今はTimeCrowdで行っているタスクをリアルタイムで確認できるため、そうした確認のためのコミュニケーションを省いて「今この業務をしているなら、連絡しても大丈夫そうだな」と事前に判断できるようになりました。この点は在宅ワークを行っているチームからも高評価をいただいています。

 

その他にTimeCrowdはどのように活用していますか?

今村:給与計算業務には閑散期と繁忙期があります。そのため、当社では閑散期に社員が無駄な業務待機を行わなくても良いよう、1日の労働時間を調整できる変形労働時間制を採用しており、前月に次月のシフトを作っています。

そのシフト作成時にTimeCrowdの過去のデータを活用し「先月と今月はこういうスケジュールで動いていたので、来月はこうなることが予想されます。ではシフトはこうしましょう」と、効率の良い働き方ができるようなシフトを作成するのに活用しています。

 

将来的に「TimeCrowdをこう活用できたら良いな」と考えていることはありますか?

中山:運用事業部内にはチームがいくつかあるのですが、どうしてもチーム毎、また人によっても忙しさの度合いが異なってしまいます。そこで「RPAを導入して、業務効率を図ろう」という考えが担当者の頭のなかにはあると思うのですが、なかなか実行までたどり着けていない部分があります。

 

そこでTimeCrowdでタスク毎にどれくらいの業務時間がかかっていて、実際にRPAを導入したらどれくらい工数削減ができるのかを具体的に数字にすることによって、RPAの推進ができるのではないかと考えています。また、最終的には予実管理もしていきたいという構想もあります。

 

RPA:ロボティック・プロセス・オートメーションの略。人の代わりに業務を自動でこなしてくれるツールのこと

 

最後に時間管理ツールの導入検討をしている担当者へ、メッセージをお願いします。

野々山:私としては「TimeCrowdは今の状態のままで終わらないツールなんだろうな」と期待感を持っています。私たちが要望をお伝えしたときに「こういった対応ができます」「こういう機能改修を検討しています」というレスポンスを素早くしてくれるので、TimeCrowdは今後ますます使いやすいツールになっていくのではないかと期待しています。もちろん現在も価格・操作性ともに申し分ないので、時間管理ツールの導入を考えている方はTimeCrowdを検討してみてはいかがでしょうか。

 

編集後記

やはり一番の驚きだったのが、導入2ヶ月目にしてTimeCrowdの使用率99%を達成したという実績。もちろん優秀な社員が多いという前提はありつつも、タスクを約1,500個あぶり出すという管理者の陰の努力も、TimeCrowdをより多くの社員に使ってもらうためには大切だということを実感しました。

 

加えて、今後はRPA導入や予実管理にもTimeCrowdを活用していきたいというお話から、改めてTimeCrowdの活用の幅の広さも感じました。もしこの記事を読んで少しでも「以前はあまり機能しなかったが、TimeCrowdであればうちでも使ってもらえそう」と思われたら、まずはお試しの2週間、TimeCrowdを使ってみてはいかがでしょうか。

 

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