レポ!スウェーデン企業での働き方

この11月から、スウェーデンはストックホルムのとある企業でインターンシップをはじめました。いざ勤めてみると、以前日本で勤めていた日本企業とは異なる点がたくさん。異文化を感じる印象的なシーンの連続です。今回はこのインターンシップで体験した、スウェーデン企業での働き方について書いてみたいと思います。

会社について

私がインターンをしているのは、スウェーデンのストックホルムにある、今年で創立11周年を迎える腕時計のデザイン・製作会社です。アクセサリーとして、腕時計の替えのストラップやブレスレット、サングラスも製造・販売しています。

従業員総数約30人というコンパクトな規模の会社で、部署は大きく4つ。
世界各地の担当4人で構成されるセールス部と、新作の考案や宣伝材料の制作を担うデザイン部、マーケティングと広報を担当するデジタル部、そして経理や総務関係を総括するファイナンス部です。

社内のレイアウトは、部署ごとに大きなテーブルがあり、4つの大きなテーブルを囲むように椅子が並んでいて、それぞれが各自の席として割り振られています。特に役職によって席の位置が決められているわけではないので、誰が管理職で誰が社員なのかは座席からは見分けがつきません。社長もセールス部の一員として、ほかの社員と一緒に机を囲んでいます。

私が所属するのはデジタル部で、日本向けのウェブサイトとインスタグラムアカウントの管理、次の戦略を考えるためのマーケティング等を担当しています。

室内には、ほかに社員全員が一堂に会して会議を行える大きな会議室と、3~4人でのミーティングに最適な小さめの会議室、そしてキッチンがあります。

社員に優しい!息抜きのしやすいオフィス

キッチンにはドリップコーヒーのマシーンが常備されていて飲み放題です。オフィスワークだとつい眠くなってきてしまうこともあるので、これは大助かりです。気が付いた人が新しいコーヒーを作ります。

冷蔵庫にはコーヒー用の牛乳(ふつうの牛乳とアレルギーもしくはビーガン用のオートミルク)、そしてエナジードリンクも常備されています。棚には社員が自由に食べていいパンや果物もあります。小腹が空いたときなどには、各自が自由にこれらの飲み物を飲んだり食べ物をつまんだりしますし、このパンを自分で持ってきた野菜などどあわせて朝食にする人も多いです。

みんなの憩いの場であるキッチンが最もにぎわうのは、12時~13時のお昼の時間。社長も含めた社員の誰もが8人掛けの丸いダイニングテーブルを囲み、入れ代わり立ち代わりにごはんを食べます。

食後にくつろいだり、勤務時間中にちょっと腰が痛くなった、集中力が切れてしまった、という場合などに気分転換をしながら働くことができるソファコーナーもあり、社員が無駄なストレスなく働けるよう配慮されていることが伺えます。

また、社内wi-fiを使って、SONOSというアプリでみんなが好きな曲を流せるようになっています。このBGM、最初は「音楽なんか流れてて仕事に集中できるの?」と驚きました。しかし、特に午後の少し疲れてきた頃にアップビートの明るい曲が流れてくると元気になったり、知ってる曲が流れてくると思わず口ずさみながら働いたりもできるので、意外と良い気分転換になっています。

先ほど紹介した会議室ではこのBGMが聞こえないようになっているため、集中して働きたい人はその部屋に籠ることができます。もしくは、自分のヘッドホンを付けて外の音を遮断して働く人もいます。

コミュニケーションにはSlackというオフィスチャットアプリを採用しており、在宅勤務中の人やヘッドフォンをつけていて声が掛けにくい人、そして会議に入ってしまっているけどちょっとお知らせしたいことがある人などに話しかけるのに便利です。もちろん気軽な雑談も飛び交い、良い息抜きにもなるツールです。

働き方

私がこの会社で何より驚いたのは、働き方の自由さでした。

私はインターンなので9時~5時まで勤務、12時~13時はお昼休みという決まりがあります。しかしほかの社員は、1日の実働時間が8時間と決まっているだけで、何時に来て何時に帰っても基本的には良しとされています。また、もし今日1時間残業したのであれば、明日、もしくは別の日に1時間短く働くという決まりになっており、それが実践されています。

また、お昼休みを30分だけ取ってその分早く帰る人もいますし、朝早く来て働くことで夕方早く帰れるようにしている人もいます。途中、医者に行くために抜けてまた戻ってくる人もいて、とても臨機応変な働き方ができ、それが容認されています。

もちろん決められた業務内容をこなすことが必要で、見合った成果も求められますが、逆を言えば成果さえきちんと出していれば、あとは働きやすい形で働いてくれてOK、という形です。

8時間のうちの数時間を在宅勤務に充ててももちろん大丈夫ですし、途中で子どものお迎えで保育園などに行くために仕事を抜けてもOKです。スウェーデンでは一般的に3時~4時頃まで保育園で子どもを預けることができますが、子どもを引き取ってそのまま職場に連れて来て、数時間子どもの面倒をみながら働いてから帰宅する、という社員もいます。

そのため、オフィスに子どもがいるのは特に珍しいことではありませんし、オフィスに子どもが入ってくるとみんな笑顔で明るく接していて、ウエルカム感にあふれています。共働きが多い社会だからこそ、社員もみなそのような事情を理解していて、お互い様、という感じでしょうか。

業務管理の仕方

週に一度、誰もが顔を出さなければならないイベントがあります。それが、毎週月曜日の朝9時半から始まる全体会議です。社長が司会を務め、先週の成果と今週めざすべきことを共有する、情報共有の場となっています。

また、後半は各自が順番に今週の予定を述べ、お互いがどんなことをしているのかを共有する場でもあります。社長をはじめとする管理職の面々を含めた社員の前で、自分が今週何を目標に働くのかを発表するので、少し緊張する場面でもあります。ここで「ちゃんと働いてます!」とアピールする必要もあります。

そのあと、デジタル部の場合は別の会議があり、さらに細かく業務について共有します。事前に記入することが義務とされているエクセルシートには下記5つの項目があります。

・Actions やったこと
先週自分が何をしたかについて。

・High fives やったね!
なにか良い成果が出た事柄があれば、積極的にシェアする。
みんなで褒め合ったり、良いアイディアを共有したりするため。

・Concerns まずかったこと・懸念要素
なにかトラブルがあって、みんなにも気を付けてほしいことを共有。
少し今不安に思っていることについて、みんなにアラートを出す。

・Asks 質問したいこと
細かな疑問や、相談事。

・Do next 次にすべきこと
今週やこれからの目標、達成したいことについての意気込み。

これらの項目を出し合う形で、業務管理を行います。机にかじりついて働くことよりも、決まった業務内容をこなし、期待に見合った成果を出すことが優先されています。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
私自身、本などで読んだことがあるスウェーデン人の働き方を実際に目の当たりにして、最初は驚きの連続でした。何よりもきちんと成果を出すことが優先されていて、それ以外の部分で無駄なストレスは感じずに済むよう、さまざまな配慮がされています。

また、社内は服装のドレスコードもなくカジュアルな雰囲気で、時には雑談も弾みます。集中する時間もあれば、みんなで喋ったり笑い合ったりする時間もあり、オンとオフの切り替えが上手だと感じます。

「机に座ってしっかり働いている姿を見せなければ!」というような心がけは必要なく、無駄なストレスが省かれた、いい意味でカジュアルな働き方なのかもしれません。

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