子どものタイムマネジメント術-時間は先取りと可視化で管理-

この春中学生になったわが子ですが、学校に部活動、塾や習い事と、毎日とても忙しそうです。部活動で18時半過ぎに帰宅、学校の宿題をして夕食を食べて入浴……としていると、あっという間に22時になります。週2回、塾のある日は17時半に帰ってきますが、夕食を食べてから19時前に塾へ出かけ戻ってくるのは22時過ぎです。それから入浴、学校の宿題となると、寝るのは0時前になることもあります。

中学生は忙しすぎて習い事との両立が難しい

こんな調子の毎日なので、中学生になると塾以外の習い事をやめる子も増えてきます。わが家の場合はピアノを習わせていますが、中学生になるとやはり教室をやめてしまう子もいるようです。とくに、ピアノのように毎日の地道な練習がステップアップに欠かせないものは、練習時間が確保できないことも大きな理由だと思います。

ベネッセ教育総合研究所が2013年に実施した「第2回放課後の生活時間調査」結果によると、塾以外の習い事に割く時間は小学生から中学生になる段階で大幅に減少しています。そのぶん勉強時間が増えていることから、活動時間が習い事から塾へシフトしているのだと考えられます。

出典:ベネッセ教育総合研究所「第2回放課後の生活時間調査」

また、2018年9月にNTTドコモの企業内研究所・モバイル社会研究所が実施した調査では、中学生のケータイ・スマートフォン所有率は65%となっており、2013年よりSNSなどに割く時間も大幅に増えていると考えられます。昨今、小中学生のスマホ依存も問題視されているため、そういったメディアに接する時間やSNSでの友達とのやり取りなども、習い事の練習時間がなくなる要因となっているのかもしれません。

家計のやりくりと同じように時間を先取りして可視化してみる

わが子も習い事をやめることを考えましたが、本人が続けたいというため続けさせています。ただピアノの場合、楽しみたいだけなら家で時間があるときに弾いていればよく、練習をしなければ上達せず習っている意味がないので、練習時間が確保できないならやめるようにと伝えています。

そのために彼女が出した結論は、30分早く起きることでした。学校や塾の宿題など「絶対にしなくてはならないこと」は本人も意識して時間を確保しますが、ピアノの練習などはつい後回しにしがちです。たとえ1日10分でも練習して継続することこそが大切なのです。

時間のやりくりも家計と同じだと思います。余ったお金を貯蓄するより、先取り貯蓄しておいて余ったお金で必須となる生活のやりくりをするほうが確実であるように、朝に先取りで習い事の練習時間を確保しておき、学校や塾の宿題など提出必須のものを後にすると少しの時間でも練習する習慣はつくのです。

「余裕があればやること」は「絶対やらなくてはならないこと」の後に回しがちですが、それを逆にするということです。こちらの記事でも書いたように、やらなくても自己嫌悪で済むことは、する時間を決めておかないとサボってしまうことが多いです。中学生にとって習い事の練習は、そういったポジションにあるのではと私は思います。本人がそこまで熱心に取り組んでいないものならやめるという選択肢もあると思いますが、本人が続けたがるなら練習時間は確保させるべきだと考えます。

また時間を先取りするだけでなく、家計簿をつけて生活費のやりくりを見直すように「時間を記録して可視化してやりくりを見直す」のもいい方法だと思います。手帳などに書いてもいいし、TimeCrowdなどのツールを利用して細かく計るのもいいのではないでしょうか。

わが子の場合ちょっと髪の毛にくせがあり、毎朝ヘアアイロンでのばすのに時間がかかっていたため春休みの間に縮毛矯正しました。そうすることで朝の身支度の時間が10分以上短縮できたので、本人も喜んでいます。

また、朝の時間だけでなく、帰宅してから塾に行くまでの間などのすき間時間も大切です。わが子の場合、塾がある日は部活を1時間早退させ、その間に食事と学校の宿題をさせています。塾から帰ると22時を過ぎるため、その時間から食事をすることは消化にもよくないし、学校の宿題は途中まででもいいのでできるだけ済ませ、帰ったら入浴して寝るだけの状態にさせておきたいと思っています。

まだ成長期なので、5時半に起きるなら23時半までには就寝するようにさせ最低6時間は睡眠時間を確保したいと考えます。

おわりに

このように、習い事の練習時間を確保するためわが子がとった対策は、これまで朝6時だった起床時間を5時半に早めることでした。そうすれば、朝食・身支度を終えた後、予習・復習がてらのワークや塾の宿題をこなしてピアノの練習までしていても登校時間に間に合います。
また、具体的に何に時間がかかっているのかを記録することで、そこを短縮する手段を考えてみるというのも大切です。

貯蓄も習い事の練習も、重要度としては生活や勉強より低くなりますが、心を潤すために大切なものだと思います。今その余裕をつくれていないなら、たとえ1万円でも10分でも、先取り確保しておくことが継続のためのステップになると思います。

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